【実話】出逢ったのはフィリピーナ。別れたのもフィリピーナ。

1994年フィリピーナとの出来事を当時の記憶のまま、お伝えして行きます。

今だから話せる事。忘れては行けない事。その教訓が現代に至る事。

05*マイがいない

【マイ】

フィリピンパブ「シンフォニック」へマイに逢いたく通い続けて、2カ月ばかり経った時の事です。

マイの姿が無かったので友達(同僚)のアキに聞いてみました。

 

働いているフィリピン人女性達は店の定休日である日曜が唯一休日で、他の日に欠勤するとペナルティーを課せられるシステムだと聞いていた為、余程の事がない限り欠勤はあり得ないのです。

 

じゃぱゆき達の、祖国にいる家族の為自分を犠牲にする行動力は、日本のドラマ「おしん」に通じる物があります。

また、彼女達を雇う側も、お金が欲しくないならどうぞ辞めて下さい。

アパートも出て行って下さい。

と言う強固で、足元を見るような姿勢をする店も決して少なくないです。

 

「マイはどした?具合悪いの?」

「たつ、私じゃダメなの~?キライなの~?」

「アキは嫌じゃないけど、いつもいるマイがいないのが心配だからさ」

アキの得意技は大きな身体をスリ付けて来る事です。

それは彼女の大きな胸が、私の肩にめり込んでしまうくらいハッキリとした感触が伝わってきます。

 

【Talaga?】

私の席には他のフィリピン人”メリー”もいたので、アキとメリーは私には通じないだろうと言うていで、タガログ語での会話を始めました。

話の節々に「マイ」と聞き取れます。マイの事を話しているのが伺えます。

その会話が気になってしまい飲んでいる気分じゃありません。

やがてメリーは眉間に皺を寄せて「Talaga?(タラガ?)」と低い声で言いました。

 

教わりたてのタガログ語で、その言葉は私でも拾う事ができました。

Talaga?(タラガ?)とは「本当に?・マジかよ?」と言う意味です。

つまりマイは体調不良での欠勤とかではなく、何かあった事は確実です。

 

【マイに何が?】

「ねぇアキ、何があった?マイはどこにいる?」

「たつ、あなたはそんな事しちゃダメよ」

「えっ!何言ってるの?そんな事って?俺がマイに何かした?」

アキはニコニコしながら再び身体をスリ付けてきました。

今度は胸を腕にこするようにあてて、ぽぽんと左右の胸が連続して腕にあたったのでした。

 

「たつ、お店終わったらでんわするわ」

「うん分かった。必ずだよ!」

 

【2:00 AM】

アキから電話がありました。

「たつに全部おしえるけど、誰にも言わない約束して」

 

アキはマイの事を全て教えてくれたのです。

内容が複雑でアキの日本語では聞き取りが難しかったのと、公衆電話のカードが少なかったらしく途中で切れてしまいましたが、私は理解と同時に聞かなきゃ良かったと後悔に包まれたのでした。

シンフォニックでアキが言った「あなたはそんな事しちゃダメよ」の意味もわかりました。

 

マイはフィリピンにいる家族の事で悩みがあって自殺未遂(リストカット)をしたらしく、店に来ない事を心配したアキが発見し、救急車で運ばれ一命は取り留めたそうですが、その後店に辞めると連絡を入れ゛旦那(彼氏?)゛の家に戻ったと言う内容でした。

 

ま、国が違うんだし色々あるよな…

旦那いたんだ…

俺が一方的に店の女の子に惚れてしまってただけだし…

 

暫くは深夜番組を眺め、タバコ吸ってボ~っとしてため息が出たり…

明日も仕事だけど行く気ねぇよ。

 

そしたらまた電話が鳴ったのです。

「たつ。まだ起きてる?アキだよ」

「あ、どしたの?」

全く心ココにあらずで、気のない返答。

「さっき電話してたらボスの車で皆帰ちゃった。わたし帰るところない、たつの家に行きたい」

「え~っ!!?俺んち!?」

「シンフォニックの前だから、すぐ来てください」

「すぐって?!うちに来るの?」

「あ~電話きれちゃうからね」

 

俺と電話してて置いてかれたんだ。

ひでぇな、あの店は。

責任はあるからとりあえずシンフォニックまで行ってやらないと。 

f:id:kinotatsuya:20170721022036j:plain

(つづく)

kinotatsuya.hateblo.jp

にほんブログ村 恋愛ブログ 国際恋愛(フィリピン人)へ