【実話】出逢ったのはフィリピーナ。別れたのもフィリピーナ。

1994年フィリピーナとの出来事を当時の記憶のまま、お伝えして行きます。

今だから話せる事。忘れては行けない事。その教訓が現代に至る事。

02*料金高いじゃん。話が違うよ~

【店内】
生まれて初めてフィリピンパブに入店しました。

シラフの私を店に導き入れ、そのまま両脇に座った二人のフィリピン女性。
小柄は"マイ"と名乗り、大柄で小太りは"アキ"と名乗りました。

 

「その名前、日本人みたいだね」

「よくいわれてます。でもフィリピンでもある名前です」

「お兄さん。名前なに?」

「ん?、俺?たつやだよ」

女性が横に付くような、所謂キャバクラ等は職場の先輩に先導された時にしか行った事はありません。
代金も自分で払ったか、払ってもらったか殆ど記憶に無いくらいです。

しかし今回は自分の好奇心で、自腹で、そして一人で店に入った事がとても至福でした。薄暗い店内は私のテンションをヤケに上げていました。

 

黒スーツのおじさんが現れ「ご来店ありがとうございます」
と、さき烏賊とかきピー、アポロチョコとてんこ盛りポテチの皿、そしてウィスキーのボトルの栓を開け、水とマドラーの刺さった氷の山を置いて
「今は他のお客様もいないので、女の子達とごゆっくりお楽しみ下さい」
ぺこり

 

まずはビールでしょ!
「ビール一本お願いします!」
「たつやさん。私達も飲んで良いですか?」

「いいよ、飲んで飲んで~」

と、更にテンションも上りカラオケを進められたら"島唄"を歌って、楽しい宴は進んだのです。

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【お愛想】
急ピッチで飲んで歌って、そろそろ一時間経ったよな…

「マイちゃん、もう時間でしょ?また飲みに来るのでお愛想して」

「え~っ!もう帰っちゃうんですか?たつやさん」
「だって、俺そんなに金もってないし…」
「そうなんだ。じゃちょっと待ってて下さい」
と、マイは店の奥へと、アキは私の腕をぎゅっと離さず体を密着させ「また、絶対に遊びに来てよ~。私はお金なくても楽しい人が大好きです。フィリピン人ってお金ある日本人が好きだけど、私は違うです」

露骨に金の事ばっか言っている。
日本人の女の子のいる店なら、そんな話なんか出ない、
と思う。
文化が明らかに違うんだなぁ…

でも、このお姉さん達と会話は今まで経験した事のない楽しさを感じました。
それは彼女達の日本語が上手だったからかも知れません

 

【お会計】
「お待たせしました~」
と、マイは付箋の様なぺらぺらな伝票を私の前に提示しました。

 

8,400円

 

「えっ!1時間3,000円飲み放題じゃないの?調度1時間じゃん!そんな金持ってねぇよ!」

「ビール4本とカラオケ3曲歌ったでしょ?チャージ料もあります」
マイは食い下がりました。

「チャージってなに?飲み放題だって言うから、ビール頼んだんだよ!カラオケはわかったよ!」
私も食い下がりました。

 

少し怒り気味の声は店内に響き、瞬時に空気が変わったのです。

他のお客さんも居なかったので、ソファーに座って談笑していた他のフィリピン人女性達も私に注目していました。

「こんな手書きの紙じゃ分からない!詳しい伝票みせて!」
マイは無言で立ち上り再び店の奥へ

 

「たつやさん、ほんとにお金ないですか?」
アキは心配そうに言いました。

「だって、俺5000円しかないよって言ったよ」

「あなた、まだ若いから知らない。飲み放題はこの"ハウスボトル"だけです、これは私達は飲んではいけないの」
と、最初に出されたウィスキーのボトルを持ち上げました。

「それなら、最初に言ってよ!」

とにかく不機嫌になった私を遠くから黙って見ている、黒スーツおじさんの目線を感じました。

 

【会計伝票】
マイが戻ってきて詳しい伝票を提示しました。

チャージ(席代)          …1000円
ハウスボトル              …3000円
ビール4本        4×800= 3200円
カラオケ 3曲 …3×400= 1200円
指名料 (1500円)                 …0円

消費税(サービス)              …0円

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                                合計 8,400円

(※当時の相場であり、うろ覚えです)

 

【穏便に解決】
マイは不機嫌な私の横に座り、アキと会話しました。
それは何話しているのか分かりませんが時折笑い声もありました。

どうして良いのか分からなくなった私。そんな私の手をマイはしっかりと握って来たのです。

なに?


私はマイの手のひらに違和感を感じたのです。


マイは何かを私にくれたのです。

 

私は小さく折り込まれた紙片を感じ取れました。

 

えっ?もしかして札?

マイは私の耳元でこう言いました。
「もうすぐ"ボス"が来るから帰って下さい」
と黒スーツのおじさんをちらっと見ました。

 

あの人がボス?

 

マイから渡されものは予想通り。
5000円札です。

 

「マイちゃんこれは?」

「私のお金だから、今度返して下さい」

「いや、それはダメだよ、マイちゃんが悪い訳じゃないしさ、俺が無知だったんだから。…無知って知ってる?」

「何?ムチ?」

 

「叩くのだよ」
と、ムチを振り回す仕草をしてゲラゲラ笑うアキはとにかく楽しそう。

 

「お客様、そろそろお会計よろしいでしょうか?」
黒スーツおじさんが来ました。

 

「あ。すいません。ごちそうさまでした」
5000円札×2枚渡し、受け取ったお釣をマイに返そうとしたら、
「いいから、いいから」
と拒まれました。

 

「ごめんね~ありがとう、また近々くるよ!」
と、マイとアキにハイタッチしてそそくさと退店したのでした。

 

このような店のシステムは今も昔も当たり前であり、特に法外な金額を請求されていた訳ではありません。

明確な料金システムの説明が無かったと言えばそれまでですが、私と入替えに入店していたサラリーマン達の「安い」と言う言葉は間違いではなかったと思います。

あえて言うなら、現在のカラオケは大抵歌い放題でしょう。

(つづく)

kinotatsuya.hateblo.jp

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