【実話】出逢ったのはフィリピーナ。別れたのもフィリピーナ。

1994年フィリピーナとの出来事を当時の記憶のまま、お伝えして行きます。

今だから話せる事。忘れては行けない事。その教訓が現代に至る事。

04*フィリピンパブの常連に

【週2日】
1時間4000円で飲める事を良い事に、シンフォニックへは週2日くらいのペースで来店する常連客となっていました。

おそらく客層の中では一番若く、ピンで現れて必ず1時間で退店する私は、店的に決して"良い常連客"とは言えなかったでしょう。
しかし、そんな小僧に対しボスと思われる黒服のおじさんも「今日は他のお客様が多く女の子が足りなくて…」やら「お仕事はどちらで?」とか話かけてくれました。
f:id:kinotatsuya:20170718190600j:plain

【たつ】
マイとアキは私が来店する度に喜んでくれて「たつやさんこんばんは~!今日もお金ないんでしょ?あはは」など、フレンドリーな空気を作り、他のフィリピン人ねぇさん達とも仲良くなって行きました。

フィリピンの公用語であるタガログ語も少しづつ教えてもらい、マイ始めこの店のフィリピン人達と友好になりたかったのです。

フィリピンではタガログ、ビサヤ、セブアノ、イロカノ等を含む80程の言語があり、日本で言う地方の方言とはニュアンスが違って、同じフィリピン人同士でも全く通じないそうです。
但し英語は広く公用語として使われている為、特に教育を受けていなくても自然と英語が喋れる人が多いです。

やがて「たつやさん」から「たつさん」、「たつ」と呼ばれるようになり、自宅電話番号も伝えていて店が暇な時は「遊びにおいで~」と連絡まで来ました。

【常連】
1つの店に常連客として通い、店の女の子達とも仲良くなっている自分は、客と店との関係を隔てる壁が薄くなっている事で、優越感に浸り、自慢のネタであり、たまに友達も連れて行っては俺はこの店の女の子達と仲良いんだぞって、タガログでマイと会話しながら嫌みっぽくアピールするくらいの厄介な男でした。

そしてマイに対する"独占欲"が芽生えてきたのも事実です。

それが、こう言う店のやり方なのは当然で、来店客を女の子に惚れさせ、一時の疑似恋愛を"売り"にし、次に繋げるのが目的なのです。
しかしながら、まだ若かったなのかも知れません。
猪突猛進な性格は一時で留まる事は不可能でした。

そんなある日の事…
マイが店を辞めてしまったのです。

(つづく)
kinotatsuya.hateblo.jp

にほんブログ村 恋愛ブログ 国際恋愛(フィリピン人)へ

03*金ないのに再びフィリピンパブへ

【再び】
マイから借りた5000円を返す為、再びシンフォニックに訪れたのです。
もちろん金を返すだけでは無く、1時間だけ飲んで帰るつもりでした。

 

ハウスボトルだけ飲んで女の子に何も飲ませなければ、3000円+チャージ1000円=4000円で済む事を理解したからです。

もし、女の子には必ず一杯は飲ませなければならないシステムと言うなら、それに従うつもりで"心構え"があれば前回のような失敗はしないだろう。

 

今思えばドケチな男でしたが、そこまでしても、シンフォニックは魅力ある店でした。

 

【マイ】
「こんばんは~!また来てくれたのですね!」
マイの大きな瞳は、更に大きく見開き私の再来店をとても喜んでくれました。

 

席に着くとマイが横に座ってくれたので「この前借りたお金ありがとう!」と、5000円をそっと返しました。
「いえいえ、今日は何のみますか?」
「ハウスボトルだけで良いでしょ?今日も一時間で帰るから」
マイはニコっと笑い私の頬を軽く摘まんだのです。
私もマイの頬を軽く摘みました。

意識してマイの肌に触れた初めての瞬間でした。

 

【会話】
勧められてもカラオケは一切唄わず、お互いの事を色々話しました。

マイはフィリピンのマニラから車で数時間の"ラグーナ"と言う地方出身で、11人兄弟の9番目。私より5歳年上だと分かりました。

家族兄弟が貧困で苦しんでいるので日本に働きに来ている。
この店での時給はたった1000円くらいで、そこから店の用意してくれたアパートの家賃や光熱費が引かれる。

そして、残った僅かなお金を毎月家族達へ仕送りをしているのだ。

 

 

まぁ、簡単に言うとマイは日本に出稼ぎに来ている”じゃぱゆき”さんです。フィリピンパブ等で働いている女性の殆どはそうでしょう。

当時、フィリピンでの一般サラリーマンの月給は日本円で1万~2万ほど。

フィリピン大統領”フィデル・ラモス”の月給は約10万円だと聞きました。

日本で働く事が如何に意義ある事かが分かります。

(※1993年現在)

f:id:kinotatsuya:20170710233954j:plain

ラモス大統領 :http://pichori.net/Philippines/philippines_presidents/12_ramos.html

 

そんなマイの話を聞き、返ってくるあてもないお金を、初対面の私に貸してくれた優しさに偉く感動したのでした。

また、私生活での込み入った話をしてくれたマイに、とても親近感が沸いたのです。

更にフィリピンの女優”ルビー・モレノ”と知り合いとも言っていました。

 

 

ルビー・モレノ

フィリピンに重い障害を持つ娘がいて、じゃぱゆきとして日本で働いている時にスカウトされそのまま女優に。デビュー作から受賞経歴がありテレビドラマ「愛という名の元に」に出演していた。

 

数々のスキャンダルやら”不真面目”な態度が続き、現在はたぶん引退(?)している。

 

当時、フィリピンパブの女性達はルビー・モレノと「知り合い」「友達」「一緒に働いていた」と言うのが謳い文句だった。

f:id:kinotatsuya:20170710233227j:plain

出典:https://middle-edge.jp/articles/yDTso

(つづく)

kinotatsuya.hateblo.jp

にほんブログ村 恋愛ブログ 国際恋愛(フィリピン人)へ 

02*料金高いじゃん。話が違うよ~

【店内】
生まれて初めてフィリピンパブに入店しました。

シラフの私を店に導き入れ、そのまま両脇に座った二人のフィリピン女性。
小柄は"マイ"と名乗り、大柄で小太りは"アキ"と名乗りました。

 

「その名前、日本人みたいだね」

「よくいわれてます。でもフィリピンでもある名前です」

「お兄さん。名前なに?」

「ん?、俺?たつやだよ」

女性が横に付くような、所謂キャバクラ等は職場の先輩に先導された時にしか行った事はありません。
代金も自分で払ったか、払ってもらったか殆ど記憶に無いくらいです。

しかし今回は自分の好奇心で、自腹で、そして一人で店に入った事がとても至福でした。薄暗い店内は私のテンションをヤケに上げていました。

 

黒スーツのおじさんが現れ「ご来店ありがとうございます」
と、さき烏賊とかきピー、アポロチョコとてんこ盛りポテチの皿、そしてウィスキーのボトルの栓を開け、水とマドラーの刺さった氷の山を置いて
「今は他のお客様もいないので、女の子達とごゆっくりお楽しみ下さい」
ぺこり

 

まずはビールでしょ!
「ビール一本お願いします!」
「たつやさん。私達も飲んで良いですか?」

「いいよ、飲んで飲んで~」

と、更にテンションも上りカラオケを進められたら"島唄"を歌って、楽しい宴は進んだのです。

f:id:kinotatsuya:20170718185745j:plain

 

【お愛想】
急ピッチで飲んで歌って、そろそろ一時間経ったよな…

「マイちゃん、もう時間でしょ?また飲みに来るのでお愛想して」

「え~っ!もう帰っちゃうんですか?たつやさん」
「だって、俺そんなに金もってないし…」
「そうなんだ。じゃちょっと待ってて下さい」
と、マイは店の奥へと、アキは私の腕をぎゅっと離さず体を密着させ「また、絶対に遊びに来てよ~。私はお金なくても楽しい人が大好きです。フィリピン人ってお金ある日本人が好きだけど、私は違うです」

露骨に金の事ばっか言っている。
日本人の女の子のいる店なら、そんな話なんか出ない、
と思う。
文化が明らかに違うんだなぁ…

でも、このお姉さん達と会話は今まで経験した事のない楽しさを感じました。
それは彼女達の日本語が上手だったからかも知れません

 

【お会計】
「お待たせしました~」
と、マイは付箋の様なぺらぺらな伝票を私の前に提示しました。

 

8,400円

 

「えっ!1時間3,000円飲み放題じゃないの?調度1時間じゃん!そんな金持ってねぇよ!」

「ビール4本とカラオケ3曲歌ったでしょ?チャージ料もあります」
マイは食い下がりました。

「チャージってなに?飲み放題だって言うから、ビール頼んだんだよ!カラオケはわかったよ!」
私も食い下がりました。

 

少し怒り気味の声は店内に響き、瞬時に空気が変わったのです。

他のお客さんも居なかったので、ソファーに座って談笑していた他のフィリピン人女性達も私に注目していました。

「こんな手書きの紙じゃ分からない!詳しい伝票みせて!」
マイは無言で立ち上り再び店の奥へ

 

「たつやさん、ほんとにお金ないですか?」
アキは心配そうに言いました。

「だって、俺5000円しかないよって言ったよ」

「あなた、まだ若いから知らない。飲み放題はこの"ハウスボトル"だけです、これは私達は飲んではいけないの」
と、最初に出されたウィスキーのボトルを持ち上げました。

「それなら、最初に言ってよ!」

とにかく不機嫌になった私を遠くから黙って見ている、黒スーツおじさんの目線を感じました。

 

【会計伝票】
マイが戻ってきて詳しい伝票を提示しました。

チャージ(席代)          …1000円
ハウスボトル              …3000円
ビール4本        4×800= 3200円
カラオケ 3曲 …3×400= 1200円
指名料 (1500円)                 …0円

消費税(サービス)              …0円

------------------------------------------
                                合計 8,400円

(※当時の相場であり、うろ覚えです)

 

【穏便に解決】
マイは不機嫌な私の横に座り、アキと会話しました。
それは何話しているのか分かりませんが時折笑い声もありました。

どうして良いのか分からなくなった私。そんな私の手をマイはしっかりと握って来たのです。

なに?


私はマイの手のひらに違和感を感じたのです。


マイは何かを私にくれたのです。

 

私は小さく折り込まれた紙片を感じ取れました。

 

えっ?もしかして札?

マイは私の耳元でこう言いました。
「もうすぐ"ボス"が来るから帰って下さい」
と黒スーツのおじさんをちらっと見ました。

 

あの人がボス?

 

マイから渡されものは予想通り。
5000円札です。

 

「マイちゃんこれは?」

「私のお金だから、今度返して下さい」

「いや、それはダメだよ、マイちゃんが悪い訳じゃないしさ、俺が無知だったんだから。…無知って知ってる?」

「何?ムチ?」

 

「叩くのだよ」
と、ムチを振り回す仕草をしてゲラゲラ笑うアキはとにかく楽しそう。

 

「お客様、そろそろお会計よろしいでしょうか?」
黒スーツおじさんが来ました。

 

「あ。すいません。ごちそうさまでした」
5000円札×2枚渡し、受け取ったお釣をマイに返そうとしたら、
「いいから、いいから」
と拒まれました。

 

「ごめんね~ありがとう、また近々くるよ!」
と、マイとアキにハイタッチしてそそくさと退店したのでした。

 

このような店のシステムは今も昔も当たり前であり、特に法外な金額を請求されていた訳ではありません。

明確な料金システムの説明が無かったと言えばそれまでですが、私と入替えに入店していたサラリーマン達の「安い」と言う言葉は間違いではなかったと思います。

あえて言うなら、現在のカラオケは大抵歌い放題でしょう。

(つづく)

kinotatsuya.hateblo.jp

にほんブログ村 恋愛ブログ 国際恋愛(フィリピン人)へ 

01*初めてのフィリピンパブ

若い時にフィリピン人女性に出会い、実に様々な体験をしました。

それは私にとって良い体験であり教訓として、現代に至ります。

今だから話せる当時の出来事を、ありのままお伝えしていきます。

更新は不定期ですが、最後までお付き合い下されば幸いです。

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

【シンフォニック】

今から20年以上前の1994年、私が23歳の時でした。

自宅近所に何やら得体の知れない怪しい店が、3階建て雑居ビルの1階に出来たんです。

「Symphonic (シンフォニック)」とピンク色の筆記体で書かれたはその店は、重工な黒い扉があり、外から店内は見えない様になっています。

バー?キャバクラ?

それとも入店する姿を誰にも見られたく無いような店?

店外には店を紹介する掲示もなかった事が、より私の探求心を煽りました。

仕事帰りにはチャリで必ず通過する為、減速してシンフォニックの扉が開く瞬間に居合わせ、しっかりと中を覗いてやろうとしたのです。

 

【外国人】

そんなある日、ついにその瞬間が訪れました。

シンフォニックの扉が開き、スーツを着た若いサラリーマン達がワイワイしながら出てきたのです。

すかさずチャリを止めて少し遠くから観察する事に。

見た感じ普通のサラリーマン達で「ここ安いじゃん、来月また来ような~」と特に不満もわだかまりも無い様子です。

その後にバイバイと手を振る小柄な女性と、大柄で小太りの女性、当時の表現で言うと二人とも”ボディコン”です。

しかも小柄な女性はキューティーハニーの様に胸元がハート型になっていて、胸の形や膨らみがより強調されていました。

そして「ありがとうございました~!」と、甲高い声のイントネーションは明らかに日本人の発声では無かったのです。

サラリーマン達を見送ると、二人はその場で笑いながら祖国語で会話していました。

 

外国人のお姉さん達のいる店と言う事は理解したけれど、店の"種類"が謎。

とは言え「ここ安いじゃん」とのサラリーマン達の会話が耳に残っています。

安いってどれくらいだろう?

 

過去には歌舞伎町で危険な目にも遭い逃げてきた事もありました。

その時は店の下調べを怠ったからです。今回はリアルタイムに”お客様の声”を聞いています。

何よりも私は好奇心で満たされてしまった以上、冷静になれる筈はありません。

f:id:kinotatsuya:20170718182628j:plain

 

【シンフォニック入店】

「あの、すいません。ここ何の店ですか?」

チャリを脇に止めながら行き成り問い質したのです。

「あ~、お兄さんいらっしゃ~い!フィリピンのお店です」

と、二人はとてもウェルカム。

「飲み屋ですよね?5000円しかないけど入れますか?」

「大丈夫です~、1時間3000円で飲み放題です」

「じゃ、1時間だけ飲んで帰ります」

「どうぞ、どうぞ」と二人のフィリピン人姉さんにしっかりと両腕を組まれて、未知の黒い扉の内側へと導かれて行ったのです。

そして、この扉こそ「長期に渡る体験」への入り口になるとは思いませんでした。

f:id:kinotatsuya:20170718192654j:plain

(つづく)

kinotatsuya.hateblo.jp

にほんブログ村 恋愛ブログ 国際恋愛(フィリピン人)へ